写経について
書には、古典の臨書から創作表現という流れがあります。
その一方で、日常の文字を美しく書きたいという側面も有ります。
写経は後者にとって、うってつけの教材だと思います。
経文は死者への言葉というよりも、生きていく示唆に満ちていて、
書くほどに気付かされ、もっと深く知りたいとの思いに駆られ、
先達の知恵として、厭きることがないからです。又・「般若心経」
276字の中に書の基本がすべて揃っている点もあります。
ほんのわずか集中が途切れた瞬間には、一文字抜けてしまったり、
一行抜けてしまったりと、失敗は数しれずあります。気持ちを集中させる
一つの方法として、有効だと思います。実際に写経に入ると、物音さえ
聞こえない状態になります。
常日頃は中々書けないのですが、年に一度お盆の頃には
書くと決めております。両親・祖父母・曽祖父母・・・・と、
命を継承してくれた証として私が存在している、その事実に
思いを馳せる、良い機会だからです。
書道用具のお店で写経のお手本が売っています。お手本の上に
写経用紙をのせて、なぞり書きをします。気軽に始めるにはいいですね。
たまには、写経などをして、無心になるのはいかがでしょうか。
|